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季節の変わり目は喘息症状にご用心!!

夏も終わりすっかり秋ですね。秋には美味しいものが多く体重の増加が気になるところです(^^; しかし、この季節に気を付けて欲しいのは体重の増加だけではありません。今回は季節の変わり目に悪化しやすい喘息についてお話したいと思います。


ざっくり解説喘息症状

 喘息は気管支の炎症と狭窄により呼吸が困難になる病気で、症状は発作的に起こることが多く、咳や喉がゼイゼイ、ヒューヒューと鳴る「喘鳴」を伴うこともあります。軽度の場合は自然と治まることもありますが、重度の場合は数日にわたり呼吸困難が続くことや死に至ることもあります。また、発作と発作の間に症状がないことも特徴です。日本人の罹患率は人口の3~6%程度だと言われています。小児の場合、アレルギーが原因であることが多く、成長と共に症状が緩和していき小学生高学年位になると発作がなくなることもありますが、成人になって再発することもあります。一方、大人になってから発症した喘息の場合、原因が不明なものが多く、一言で喘息と言っても、その病態は非常に複雑といえます。いずれの場合も生活環境、天候、季節など様々な要因で症状が変化することが知られています。

喘息って言ってもただの咳じゃないの?

 いいえ、違います。喘息患者さんの気管支は、好酸球、Tリンパ球、肥満細胞を中心とした炎症細胞が集結しており、慢性的な炎症を生じています。さらに、気管支の浮腫、粘り気の強い痰、気管支の肥厚により気管支は狭窄しています。そのため一見症状がないようにみえても、患者さんの気管支は非常に敏感です。ここに少しでも刺激が加わると、気管支が急激に収縮し、呼吸困難、喘鳴、咳等の症状が発作的に引き起こされます。

 喘息発作を引き起こすものとして代表的なものはダニ、ダニの死骸・糞、ハウスダスト、カビ、ペットの毛、花粉、食事、タバコの煙、排気ガスの他、運動、ストレスや疲れ、天候による気圧の変化や空気の乾燥、意外なものでは香水やお酒、解熱鎮痛剤などがあります。いずれも日常生活に深く関わるものが多く、発作の危険から身を守るためにきちんと予防をすることが大切なのです!

でもでも予防なんて面倒くさい!発作時だけ治療すればいいんじゃないの?

喘息の治療薬には発作の予防薬と発作の寛解薬があります。予防には抗炎症作用が強く副作用の少ない吸入ステロイド剤を中心に、抗アレルギー薬や気管支拡張剤を組み合わせて使うことが多いです。発作の寛解には速効性のある気管支拡張薬を使用します。発作と発作の間に症状がないなら、毎日治療薬を使用するのは面倒くさい!発作時だけ薬を使えばいいじゃない!┐('~`;)┌ と疑問に思った方もいるでしょう。確かに発作時に気管支拡張薬を使用すれば呼吸は落ち着きます。しかし、発作と寛解を繰り返すことで気道の「リモデリング」が起きてしまいます。リモデリングとは慢性的な炎症と発作により、気道壁が非可逆的に肥厚、硬くなる現象で、これにより呼吸困難や過敏性など病状が悪化します。発作の予防をせず、発作時だけの治療をしていると、どんどん発作が起きやすい体質となり、発作とリモデリングの悪循環に陥ります。また、喘息患者さんは重症になるほど呼吸困難の感覚が鈍くなり、症状の悪化に気付き難くなることが知られています。喘息を悪化させないためにも、発作時だけでなく日頃の予防をきちんと続けることが大切なのです。

この秋喘息予防のためにやっておきたい6つのことφ(..)

さて、喘息症状に季節や天候が関与していることはちらっと言いましたが、特に秋口は注意が必要です。秋口は昼夜の気温差が激しく、空気も乾燥してきます。さらに台風が多く天候(気圧)が不安定です。いずれも喘息を悪化させる要因です。発作を予防するためには予防薬をきちんと使用することはもちろん、季節の変わり目に対応することも重要です。ここでは秋口に気を付けて欲しいことを紹介します。  

・・・・・この秋にやっておきたい6つのこと・・・・・

①夏の疲れが出始めて体力が低下しているので、食事できちんと栄養を摂り、運動で体力作りをしましょう。

②運動は暖かい昼間に行うこと。夜間の冷えた空気の中での運動は発作の原因になります。また激しい運動も控えましょう。

③秋は昼夜での気温変化が激しいので、昼は薄着、夜は厚着など一日の中でも着る物を調節しましょう。

④室温にも気を付けましょう。気温が20℃を下回ったときや、前日の気温より5℃以上低下したときに発作が起きやすいと言われています。空調などを利用して過ごしやすい室温をキープしましょう。

⑤暗くなると冷えるので明るいうちに帰りましょう。急な体温の低下や冷えた空気は気管支への刺激となります。

⑥空気が乾燥すると埃が舞いやすくなるので、お掃除を念入りにしましょう。 暖房器具吹き出し口のカビや埃にも注意してください。

いずれも当たり前のこと過ぎて今更感がありますねf(^ー^;

でも、しっかり予防、対策をしてこそ秋を満喫できるというものです。せっかくの行楽シーズンですから、喘息なんかに負けずに楽しく過ごしましょう(^-^)ノシ